日本橋学館大学

大学案内

学長室の窓から

第1回 至福の10分間

 平成18年3月、学長に就任以来、4年目に入った。「石の上にも3年」という譬えもあるが、何事にも一定の時間が必要である。この間、どんなに忙しくても、毎日心掛けてきたことがある。それは、学長室新緑の木立の窓から10分間、正門の方向を眺める習慣である。学生諸君が元気良く登校しているかどうかを観察している。授業に遅れないようにと駆け足で飛び込んでくる学生もあれば、下向き加減でゆっくりと正門を通過してくる学生もある。後者の場合には、どこか身体の具合でも悪いのではないかなどと心配してしまう。しかしながら、足早に教室に向かう学生たちの姿を見ると、しっかり勉強してくれよと思わず声をかけたくなる。雨の中を登校する学生たちには、我知らずのうちに「ご苦労さん」と口ずさんでいる。物事に対して、ひたむきに取り組んでいる若者たちに接すると、胸が熱くなる。この10分間は、まこと至福の時間である。

2009-6-1 記